(1-4)設計の働き方改革 実現法「ベテラン層の心得と実務」

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「ベテラン層の心得と実務・目次」

1・「価値形成業務改革」の対応原則

2・「基盤整備業務改革」の対応原則

3・「後処理業務改革」の対応原則

4・「補助業務改革」の対応原則

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1・「価値形成業務改革」の対応原則

本稿部分では、説明上の主対象者の呼称を殆どの部分で「習熟したベテラン」と記載した。

その理由は、実際に関与した各社の診断で実態調査を行う過程で便宜上勤務 3年以下を新人層、4年以上をベテラン層と区分した。

その調査結果の分析段階で、手戻り・後処理に焦点を絞って発生原因と対応策を着手するには、ベテラン層を更に大きく 2階層へ分類する必要が有る事が判明した。

その結果筆者は、これを習熟したベテラン層と 未熟なベテラン層へ区分し企業支援の実務では対応させて頂いている。

 習熟したベテラン層と未熟なベテラン層の基本的な違いは、習熟したベテラン層は業務上で周囲へ大きな迷惑を掛ける市場クレーム対応や製造仕損クレーム対応が必要な手戻り・後処理の発生が極めて少ない。一方未熟なベテラン層は、勤続年数が5年、10年、15年と経過しても年に数回ずつポカミスを繰返し発生し続ける人達で有る。つまり手戻り・後処理を繰り返し発生し続ける人達である。

ベテラン層が発生する手戻り・後処理時間の60%近くを、この人達によって占める実態が明らかになった。しかも未熟なベテラン層は、各社共通してベテラン層の30%近くを占める実態も明らかになった。つまり未熟なベテラン層の人達を如何に適切に再教育して真の習熟したベテラン層へ切り替え得るか? が、改革実現上での重要なキーポイントである。

ベテラン層の設計の働き方改革実現に必要な心得を表・4-1「ベテラン層が働き方改革実現で増加すべき作業」と表・4-2「ベテラン層が働き方改革実現で削減すべき作業」に分けて示す。

 表・4-1では、左側の(1)「価値形成業務」増加実現策欄へ投入時間上位10テーマ作業を示し、右側の(2)「基盤整備業務」増加実現策欄へ同じく投入時間上位10テーマ作業を分けて記載した。

 先ず「価値形成業務」増加実現策では、記載されたテーマ作業名をベテラン層が改革実現で時間増加を是非図らねばならないと自覚する必要がある。

2・「基盤整備業務改革」の対応原則

 表・4-1左側欄記載の(1)「価値形成業務」改革実現策は最優先に増やすべき作業テーマであり、表・4-1右側欄記載(2)「基盤整備業務」改革実現策は、その次に増やしたい作業テーマである。

手順書、基準書、模範図類を色々な事例で習熟したベテラン層が整備し、未熟なベテラン層の再教育・指導へ活用する事も同じ効果がある。個々の作業項目に対する対応策は、前述表中を是非ご参照頂きたい。

3・「後処理業務改革」の対応原則

表・4-2「ベテラン層が働き方改革で削減すべき作業」の左側欄記載(3)「後処理業務」削減実現策の作業テーマでは、最優先で削減すべき作業名を投入時間上位10テーマとして列挙した。また表・4-2の右側欄記載(4)「補助業務」削減実現策の作業テーマは、その次に削減すべき作業名を投入時間上位10テーマとして列挙した。

では「価値形成業務」「基盤整備業務」で増加が必要な時間を何処で創り出すか? 総論中で示す図・1-4(1)「ベテラン層の4指標」で「価値形成業務」22%、「基盤整備業務」12%、「手戻り・後処理業務」32%、「補助業務」32%の比率である。つまり約3分の2近くの計64%が「手戻り・後処理業務」と「補助業務」部分で占める。これを削減して、時間を創出する必要がある。

それぞれで取り組む削減の実現策は、前記の表中で示す。ベテラン層が3分の1近くを占める(3)「手戻り・後処理業務」32%時間投入は、正常とは言い難い。これを先ず改革実現で削減する。

4・「補助業務改革」の対応原則

 また削減すべき業務・その2となる表・4-2の右欄側記載(4)「補助業務」削減実現策へ投入時間上位10テーマ作業を示す。この時間も3分の1近くを占める現実がある。

「補助業務」の特徴は、他の業務・作業と付随して発生する。と同時に、簡単には無くせない。また他のテーマと矛盾する内容テーマが多い。例えば仕事を多く消化しようとすれば、多くの社内関係者と面談で工場間移動、取引先、客先訪問で出張が増える。これを減らすには、社内関係者、取引先、客先共に直接の面談からテレビ会議やスカイプを使ってパソコン上で相手の顔を見ながら打ち合わせる方式へ置き代える必要がある。こちら側だけでなく、相手側も喜ぶ効果が期待される。これは、機械化置換えの一部と考えても良い。その意味で従来の打合せや面談の方式が、徐々に変化を起こす可能性が高い。これは、改革実現へ取組む以上避け得ない変化と理解する事が必要である。

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「引用文献」

・本稿は筆者(伊豫部将三)が執筆し、日刊工業新聞社月刊「機械設計」誌2018年4月号へ掲載した「設計の働き方改革・総論」部分へ今回ブログ掲載に当り大幅に加筆し、不適部は訂正した。

 原本入手ご希望の方は、出版社(日刊工業新聞社・出版局)へ直接お問い合わせ給わりたく、何分宜しくお願い申し上げます。

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「全体目次」

(1-0)設計 働き方改革 階層別 実現法「要約・目次」

設計 実務 管理 事例 知識 自己啓発 シリーズ(1-0設計力向上研究会

(1-1)設計 働き方改革 階層別 実現法「総論」

設計 実務 管理 事例 知識 自己啓発 シリーズ(1-1)設計力向上研究会編

(1-2)設計 働き方改革 実現法「管理者層の心得」

設計 実務 管理 事例 知識 自己啓発 シリーズ(1-2)設計力向上研究会編

(1-3)設計 働き方改革 実現法「リーダー層の心得」

設計 実務 管理 事例 知識 自己啓発 シリーズ(1-3)設計力向上研究会編

(1-4)設計 働き方改革 実現法「ベテラン層の心得」

設計 実務 管理 事例 知識 自己啓発 シリーズ(1-4)設計力向上研究会編

(1-5)設計 働き方改革 実現法「新人層の心得」

設計 実務 管理 事例 知識 自己啓発 シリーズ(1-5)設計力向上研究会編

(1-6)設計 働き方改革 実現法「協力者層の心得」

設計 実務 管理 事例 知識 自己啓発 シリーズ(1-6)設計力向上研究会編

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